AutoCADでオブジェクトを選択する時に、
文字だけや寸法だけなど、条件を指定して選択したい時ってありますよね。
そんな時は、「クイック選択」コマンドを使うと、
素早くオブジェクトの選択が出来るので、とても便利ですよ。
画層や高さなど、いろいろな条件を詳細に設定することも出来て、
「クイック選択」コマンドを使いこなせるようになると、
AutoCADでの作図が格段に快適になりますので、
ぜひ使い方を覚えてご活用下さい。
それでは「クイック選択」コマンドを使って、
オブジェクトを選択する方法を見ていきましょう。
今回は、文字(ダイナミック文字)だけを選択したい時について、ご説明していきます。
まず最初に、「クイック選択」コマンドを実行するので、
何も選択されてないのを確認して、(何か図形などが選択されていた場合は、
「Esc」キーを押して、選択を解除して下さい。)
「右クリック」→「クイック選択」をクリックします。
すると、「クイック選択」ダイアログボックスが出ますので、
ここで選択条件の設定をしていきます。
まず、「適用先」で検索範囲を指定しますが、
デフォルトでは「図面全体」になっているので、
図面全体から検索する場合は、そのままでOKです(図1)。
検索範囲を指定する場合は、
右にある「オブジェクトを選択」ボタンをクリックします(図2)。
すると、「クイック選択」ダイアログボックスが閉じますので、
マウスでドラッグして、検索範囲を指定して、「右クリック」で確定させます。
すると、「クイック選択」ダイアログボックスに戻りますので、
次は、「オブジェクトタイプ」の四角の中をクリックします。
すると、リストが表示されますので、そこから選択したいオブジェクト
(今回は「文字」)をクリックして、選択します(図3)。
次に「演算子」の四角の中をクリックして、表示されるリストの中から、
「すべて選択」をクリックして、選択します(図4)。
これで、オブジェクトの選択条件の設定が出来たので、
「OK」をクリックします(図5)。
すると、文字だけを選択することが出来ます。
上記では、「演算子」で「すべて選択」を選びましたが、
これ以外にも細かく条件を設定することも出来ます。
例えば、画層を指定したり、高さを指定したりも出来ますので、
それぞれの設定方法を見ていきましょう。
それでは、今回は「文字」画層に作成された文字だけを選択したい時の、
設定方法をご紹介したいと思います。
まず、上記で説明した通り、「適用先」はデフォルトのままで「図面全体」、
「オブジェクトタイプ」は「文字」を指定します(図1)。
次に、プロパティ」で「画層」をクリッ クして選択します(図2)。
そして、「値」の四角の中をクリックして、 表示されるリストの中から、
任意の画層(今回は「文字」)をクリックして選択します(図3)。
そして、「演算子」の四角の中をクリックして、表示されるリストの中から、
「=等しい」をクリックして選択します(図4)。
これで、オブジェクトの選択条件の設定が出来たので、
「OK」をクリックします(図5)。
すると、「文字」画層に作成された文字だけを選択することが出来ます。
高さを指定したい時は、「プロパティ」以外は、上記と同じ様に設定し、
「プロパティ」で「高さ」をクリックして選択したら(図1)、
「値」に文字高さ(今回は「3.5」)を入力します(図2)。
そして、「演算子」で「=等しい」を選択して(図3)、
「OK」をクリックすれば(図4)、
文字高さが3.5の文字だけを選択することが出来ます。
上記では、「演算子」で「=等しい」を選択する方法を、ご紹介しましたが、
例えば、「文字」画層以外の文字だけを選択したい時や、
高さが「3.5」以外の文字だけを選択したい。
などの時は「演算子」で「<> 等しくない」を選択します。
これで、○○以外のオブジェクトを選択することが出来ます。
「クイック選択」コマンドでは、文字(ダイナミック文字)とマルチテキストが、
別でしか選択出来ないので、一括で選択したい時は、
オブジェクト選択フィルタコマンドを使うと便利です。
また、「クイック選択」コマンドでは、オブジェクトの選択をする度に、
条件を設定する必要がありますが、「オブジェクト選択フィルタ」コマンドは、
選択条件の設定に、名前を付けて保存することが出来るので、
よく使うものがあれば保存しておくと、とても便利ですよ。
「クイック選択」コマンドと、オブジェクト選択フィルタコマンドは、
それぞれ用途に応じて、使い分けていくと良いと思います。
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