AutoCADでは、レイアウト空間(ペーパー空間) に、
ビューポートを作成して、ビューポートの尺度を変更することで、
尺度の違う複数の図を、1枚の図面内に印刷することが出来ます。
そして、ビューポートは作成した後で、移動させることが出来ますので、
ビューポートの尺度変更と、ビューポートの移動について、
ご説明していきたいと思いますので、ぜひ使い方を覚えて、ご活用下さい。
AutoCADのビューポートの尺度変更
それでは、「ビューポート」の、尺度の変更方法をご説明していきます。
尺度の変更方法には、いくつかやり方がありまして、
それぞれ説明していきますので、
ご自身の使いやすいものを、使われると良いと思います。
まず最初に、「ビューポート」をクリックして選択します。
ここまでは共通で、この後の作業が異なりますので、それぞれ見ていきましょう。
1つ目の方法は、「ビューポート」ツールバーを使用する方法で、
ツールバーの「ビューポート尺度コントロール」に、
直接、任意の尺度(今回は1: 1)を入力するか、
右にある、下向き矢印マークをクリックして、表示されるリストから選択するか、
どちらかで尺度を変更することが出来ます。
2つ目の方法は、
画面右下にある「選択されたビューポートの尺度」を使用する方法で、
クリックすると、リストが表示されますので、
そこから任意の尺度(今回は1:1)をクリックして選択します。
※リストに任意の尺度が表示されない時は、自分で尺度を追加することが出来ます。
その方法は、リストの下部にある「カスタム」をクリックします。
すると、「図面尺度を編集」ダイアログボックスが出ますので、
「追加」をクリックします(図1)。
すると、「尺度を追加」ボックスが出ますので、それぞれ入力していきます。
今回は例として、「1:60」の尺度を作成してみます。
「尺度名」には「1 : 60」(図2)、
「尺度プロパティ」の「作図単位」には「1:60」と入力して(図3)、
「OK」をクリックします(図4)。
これで、「1 :60」の尺度が作成出来ましたので、「0K」をクリックして(図5)、
「図面尺度を編集」ダイアログボックスを閉じます。
3つ目の方法は、
「右クリック」→「オブジェクトプロパティ管理」をクリックします。
すると、「プロパティ」のボックスが出ますので、
「その他」→ 「標準尺度」をクリックして、
表示されるリストから、任意の尺度(今回は1:1)をクリックして選択します。
これで、「ビューポート」の尺度の変更をすることが出来ます。
AutoCADのビューポートの移動
「ビューポート」は作成した後で、位置を移動させることが出来ますので、
その方法についてご説明していきたいと思います。
まず最初に、移動コマンドを実行するので、何も選択されてないのを確認して、
(何か図形などが選択されていた場合は、
「Esc」キーを押して、選択を解除して下さい。)
キーボードの「M」キーを押します。
(「M」は「移動」の短縮コマンド〔エイリアス)になります。
コマンドを実行する方法は、いくつかありますが、
一番早くて簡単な、短縮コマンド(エイリアス)を使った方法で説明していきます。)
すると、コマンドラインに「オブジェクトを選択」と出るので、
移動させたい「ビューポート」を「クリック」して、「右クリック」で確定します。
次に、基点をクリックして、移動させたい箇所をクリックします。
これで、「ビューポート」の移動が出来ました。
上記の方法以外にも、
グリップを使って移動することも出来ますので、ご紹介していきます。
何も選択されてないのを確認して、移動させたい「ビューポート」をクリックします。
すると、グリップが表示されるので、
グリップの1つにカーソルを合わせて、クリックします。
すると、コマンドラインに「ストレッチモード」と出るので、
「Enter」キーを1度押して、「ストレッチモード」→「移動」に変更してから、
マウスでドラッグして、任意の場所をクリックします。
これで、「ビューポート」を移動させることが出来ますので、
どちらか、使いやすい方を選んで下さいね。
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